★学力テスト結果分析の部署新設へ 文科省
文部科学省は3日までに、全国学力テストの結果をより多角的に分析し、学校での指導などに反映させる方策を検討する部署を、今月中にも新設する方針を固めた。
今年で2回目のテスト結果は8月末に公表され、昨年と同様に「活用力に課題がある」と評価されたが、教育学者や教育関係者からは「昨年の結果が学校現場の指導改善に役立っていない」と批判が出ていた。
このため、文科省はテスト結果を分析する体制を強化する必要があると判断。文科省や国立教育政策研究所の幹部で構成する新部署をつくることにした。
新部署では、専門家会議や大学への委託研究などを通じ(1)昨年より著しく効果が出た学校の指導方法(2)生活・学習習慣と正答率(3)学校規模と学習状況の関係-などを分析し、ほかの学校の指導改善などに役立てたいとしている。
出典:『北海道新聞』2008年9月3日付
文科省が少しだけ、重い腰を上げるようです。まずは、0.01歩前進というところでしょうか(この内容なら所詮そのレベルです)。
上記の3項目に関して、どこまで掘り下げるかが不明確に感じませんか。私は、問題の分析をデジタル的に行うのであれば、御座なりな対応に成り下がる可能性があります。
(1)昨年より著しく効果が出た学校の指導方法
得点的な成果を効果と勘違いしないでほしいですね。得点力アップに関しては、問題の傾向にあったテスト対策指導をすれば上がる、いわば“学習塾的な指導法”をすればよいのです。
現に、事前にテスト対策授業を行った学校もあったようですから、それを「著しく効果があった」などと判断すると、次年度以降はテスト対策指導の必修化につながります。
公教育に望むのは、生徒の得点力アップではなく、真の学力アップです。そのための取り組みを真摯に行った学校をピックアップしてほしいものです。
誤解のないように述べますが、私は「テスト対策指導」を否定するつもりはありません。今回の全国学力テストで、まったく無策で臨んだ学校こそ大問題と考えています。
(2)生活・学習習慣と正答率
項目を細かく設定しなければ、意味のない分析です。因果関係を明確にしなければ、何の対策にならないでしょう。そもそも、宿題を全く出さない学校が大多数を占める実態があるのに、学習習慣がどうこうと言うこと自体おかしな話です。
文科省は「ゆとり教育」の名のもとに、タガの緩んだ学校教育を作り出した責任を自覚して、分析結果を待つことなく指導してもらいたいものです。
(3)学校規模と学習状況の関係
大きいと小回りが利かず、小さいと目が行く届くとでも実証したいのでしょうか?
規模が大きくても、熱心な教員の多い学校もあるでしょうし、小さくても全員が自堕落な場合だってあるのではないでしょうか。
規模が大きいからどうとか、小さいからどうとかではなく、組合活動との因果関係を調べるべきでしょう。組合が強い学校ほど、指導はゆるくなりがちです。
まあ、分析する気になったのだけは評価しましょう。どれだけ生かせるかは、1年後の楽しみとしておきます。