(2)私教育業界の反応はいかに?
SAPIXやトライ以外の私教育企業は、“夜スペ”をどのように捉えているのでしょうか。
まあ、うまい汁を2社だけに吸わせるわけにいかないという動きは当然出てきます。もっとも、“夜スペ”自体は利益を生みません。大切なのはその宣伝効果です。
“夜スペ”反対論者の方々が、異常なまで過敏に反応してくれたおかげで、SAPIXやトライにとって、企業イメージをアップさせるのに大きく役立ったのです。
先行したSAPIXを例にすると、学校側との連携がうまくいったことによって、好感度はかなりアップしています。事実、都内の私立中高11校から問い合わせがあり、うち6校で授業を始めているとのことです。夏期講習の募集も、かなり成功したようです。
そうすると、他の塾も“夜スペ”効果を無視できなくなります。「どうやったら学校に売り込めるのか」「こうした塾に、塾生を取られてしまうのではないか…」と悩むのは当然でしょう。こういう他を追従するやり方は、北海道の大手塾でいうとR会的で、見苦しいとしか言えません。
そもそも、先駆者以外は注目されないのが世の常であるということに気付いていないのは情けないことです。古い話ですが、アポロ11号と17号の注目度の違いを考えれば納得いくでしょう。
塾業界は、和田中とは異なる公教育との連携を模索するべきです。
栄光ゼミナールのように「学校で安く塾の授業をすると、すでに塾に通っている生徒には不公平になる。学校で塾の宣伝をするべきではない。和田中のなし崩し的な取り組みは、ほかの学校や塾に、ある意味迷惑だ」というのは僻み根性丸出しすぎですが、対応方法の異なる連携を模索するのは必要なことでしょう。
さて、東京都以外はどうするのでしょう。それは次回にて。