ゆとり教育による学力低下が懸念されていた公教育の現場において、私教育(塾)との連携によって、学校教育を変えようという試みが企画されました。
塾に頼らざるを得ない公立校が塾の講師やスタイルを取り入れ、学校教育で対応しにくい中上位層への対応の1つの方向性として実施に至ったもの、それが、東京都杉並区立和田中学校(藤原和博校長は民間出身者)にて2008年1月より実施された『夜スペシャル』です。
今回の試みでは、成績中上位者のみを対象に、首都圏大手進学塾「サピックス」との提携で、講師を派遣してもらい、有料(月謝制)で授業を行う形式をとっています。ただし、学校側が運営しているわけではなく、保護者の有志団体による運営形式での開講とし、学校側は会場を貸すのみという立場をとったのです。
しかし、2008年1月初めの実施直前になって東京都教育委員会は「義務教育の機会均等性」や「学校施設の公共性」に疑義を持つという理由から『夜スペシャル』を事実上の中止をするように杉並区教育委員会へ通達をしました。
それから数日後には東京都教育委員会が当初の慎重な考えから一転して、容認する考えを表明し、区も指導内容を検討し、1月26日より実施されることとなったわけです。
公教育と私教育の連携という新たな試みに対し、賛否両論が飛び交う昨今ですが、斬新な試みであることは間違いありません。
ただ、『夜スペシャル』を東京都以外の地域(北海道など)では実施可能かどうか、問題点は多いでしょう。さまざまな意見を検証しつつ、方向性を私なりに考察していきます。