家庭教師先の生徒に入試直前の問題チェックとして“道新受験情報”の予想問題を解いてもらった時のお話です。
1月に発行された“道新受験情報”入試直前号は、最終的なボーダー予想と演習可能な入試予想問題がついた冊子なのです。ただ、受験情報のみが必要な僕としては、春号と秋号さえ買えばあとは不要という判断で、今まで買ったこともなく、今回初めてじっくりと活用してみました。
予想問題は、進学舎(北海道学力コンクール事務局)と練成会グループ(札幌セミナー)の競作になっていて、それぞれの入試に対する見解が比較でき、生徒とは違った視点で楽しませてもらいました。
さて、予想問題らしかったのはというと、進学舎(北海道学力コンクール事務局)作成のほうです。2008年度に実際に行われた模擬試験では、さまざまな試行錯誤があり、なかなか良問ぞろいとはいえなかったのですが、予想問題はとても素晴らしかったですね。レベル的にも、過去問を解いた生徒の得点と大きな開きはなく、扱いやすかったです。
また、理科と数学を中心に見たのですが、今年度の出題傾向として可能性の高い単元をチョイスし、まさに予想問題としてうってつけでした。
進学舎がこの作問レベルを保つなら、次年度の模試においてさまざまな改善点さえクリアーすれば、北海道の模試として、生徒本意の視点で実施できるでしょう。
対する練成会グループですが…、まるで使いものになりません。例えば数学の学校裁量問題を大問1に設定するという無知な作りをしています。学校裁量問題は、配点でいうと15~20点分と設定されているのですが、大問1(小問集合問題)は、元来24~28点分の配点がある問題です。
どう好意的に考えても、ここに学校裁量問題が設定される事はありえないでしょう。
また、大問4に設定される図形の証明も「合同」でした。「合同」と「相似」が隔年出題されやすい北海道の入試傾向から考えれば、出題意図に首をひねります。
また、理科や社会でもH20や19年に出題された題材が多く取り込まれ、すこしでも塾で指導している方であれば「今年はこんな題材の出題可能性は10%前後!」と言い切れる内容ばかりで構成されています。
さらに、問いの文体も北海道公立高校入試の独特な言い回しを再現せず(進学舎版はもちろん再現しています)、各教科の作成者(各教科主幹)の実力には疑問符が付く問題のオンパレードでした。
正直に申し上げまして、進学舎のテストをコケにしてまで離脱した塾の作成レベルがこの程度かと思わせる問題を道新は掲載したわけです。
データに関する課題はあれど、進学舎の問題レベルはそれなりのものを保てるだろうと今回の冊子で確信しました。今後とも、進学舎には頑張って頂きたいとエールをお送りいたします。
と同時に、練成会グループには真に受験生のことを考えているのか、疑問だけが残りました。この冊子を買う方々が、どういう意図で活用するのか、よく考えていただきたいですね。
道新さんも、大広告主ということだけで練成会グループに媚を売ると、売れない雑誌を作るだけですよ。少なくとも、僕はそう感じます。