さて、まずは次のグラフをご覧になってください。これは1985~2007年における北海道の消費者物価指数と大手塾(R会)の中3月謝指数を2002年を100として比較したものです。

データをR会をもとにしたのは2つの理由があります。1つは、HZ会は全道各地での月謝が大きく異なるので比較しにくいこと。もう1つは私(安達)が在職していた関係で各年のおおまかな月謝額を把握していたことによります。
さて、グラフをご覧になって頂ければわかりますように、北海道の消費者物価指数はここ20年間余り、大きな変動はありません。しかし、この学習塾の月謝は実に2.6倍も上昇しています。
なぜ、デフレ不況時期(93~02年頃)においても月謝が上がり続けたのでしょう。その理由は、少子化による生徒数の減少を反映したものです。
R会が全道展開を始めた1987年頃が中3人口のピークで、それ以降は生徒数は減少し続けています。全国的に見ても2005年より総人口は減少し、中3人口も2017年には、1987年の半減(220万人から110万人へ)すると予想されています。
HZ会もR会も全道展開を終了した数年後から、中3の塾継続生数は減少傾向にあります。生徒数の減少を減益につなげないための方策、それは生徒1人当たりの単価を上げるしかなかったわけです。いうなれば、取れる家庭から絞り取るといったところでしょうか。
実際のところ、HZ会に在職していたNさんによると、生徒単価を上げるために様々な特別ゼミを受講誘導させる指示は出ていたとのことです。生徒を増やせない分を単価増益でカバーするという発想は、私はどうも納得できませんね。
また、大手塾の塾費用設定が業界に与えた影響は大きいと受け止めています。後述の地域塾のほとんどは、塾業界費用の指標として大手塾の月謝を参考にしている事実があるからです。もし、1990年頃の13,000円程度で据え置いていたら、塾費用はここまで高騰しなかったかもしれません。
ただ、ある意味仕方ない措置ともいえますが、その分、大手塾の指導にはサービスに見合うものがあるのでしょうか。ここで、P.E.Sサイトに掲載している地域塾の月謝と指導内容を大手塾と比較してみましょう。
●HZ会…中3月謝(旭川)22,000円 週当たり5時間の集団指導のみ(英数理社)
●R会…中3月謝21,000円 週当たり5時間の集団指導のみ(5科)
●S英…中3月謝24,000円 週当たり5時間の集団指導のみ(英数理社)
●TANJI(札幌)…中3月謝20,000円 週当たり9時間20分の集団指導のみ(5科)
●たいせつゼミ(旭川)…中3月謝18,900円 週当たり6時間の集団指導(5科)+個別対応
●志学会(北見)…中3月謝19,950円 週当たり6時間の集団指導(5科)+個別対応
●まさむら塾(芽室)…中3月謝15,000円 週当たり6時間の集団指導(5科)+個別対応
●TransCool(苫小牧)…中3月謝16,800円 週当たり6時間の集団指導(4科)+個別対応
●あすなろ会(釧路)…中3月謝21,000円 週当たり7時間の集団指導(5科)+DVDフォローシステム
月謝の金額が大手塾とは大差のない地域塾もありますが、その分指導時間を長くしているTANJI・あすなろ会や無料個別指導などをセットにしている塾もあり、サービスといった視点で考えれば、大手塾の月謝には疑問符を付けざるを得ません。
また、学力テストや入試直前の特別対策ゼミは、これらの私塾のほとんどは月謝の範囲内で行われいて、大手塾のように別費用を徴収することもありません。
もちろん、大手塾でも個別対応は受けられますが、あくまでも意識の高い希望者のみ対象です。他の塾のように、受講生全員が対象となるわけではないのです。
では、他にどんなサービスをしているのでしょう。1つは教室環境かもしれません。しかし、それを評価できるのはS英だけでしょう。
HZ会やR会では地域本部だけは立派かもしれませんが、分校教室はお世辞にも学習環境がよいとは言えない教室が多数存在しています(自習室の不設置など)。それでも、全教室の月謝は同一なのですから、不公平感が出ない方がおかしい気がします。
残念ながら、大手塾の費用は、その指導内容や環境に見合わないほど高価であると思います。
私達が、大手塾に望むこと。その第1としてサービスの質的向上をあげます。大手塾しか知らない保護者の方ならいざ知らず、他の私塾と比較したことのあるご父母の場合はごまかしはきかないでしょう。もっと、きめ細かいサービスをお願いします。
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