今だから言えますが、前々回までの第9章は、あえて中身がない章としてわざと設定しました。
真の狙いは何かというと、コメント欄の意見を読者の皆さんに書いてもらうためのものです。と申しますのは、私どものHPに対する反論をメールを通じてなさった方が全くと言ってよいほどなかったからです。
「大手塾のすべてが悪しきものではない!私塾だけが優れているわけではない!」
といった意見が欲しかったわけです。まあ、書き込み自体は少なかったのですが現職の講師・保護者の方から意見をもらえましたので、まずはよかったなぁと思ってます。非常に反論はありがたく、一方的な見方にならないで済んだ事を感謝いたします。
では、大手塾の優れる点は何か、そこからお話していきます。第9章の最後にあった保護者の方からのコメントがとても象徴的な意見でした。
“子供を大手塾の個別指導に通わせている受験生の親ですが、着実に成績が上がっています。高校受験や学テに関する情報量が並大抵ではなく、そういった面で文句はありません。
大手は確かに金の亡者的なところはあります。が、成績が上がり、高校にも合格すれば、それに関してはしょうがないとあきらめもつきます。
自分は塾関係者ではありませんが、こういった考えがあるということも、ご理解ください。”
大変ありがたいコメントです。この方のおっしゃるように大手塾の2大優位点の1つはさまざまな情報量です。S英を除く、HZ会・R会は、どの地域でも10年以上もの長きにおいて指導を続けています。発祥地域設立からカウントすると30~40年にもなります。
つまり、その間に蓄積された受験に関する情報は並大抵のものではないのです。その情報量には、残念ながら設立5年程度までの個人塾ではかなわないのです。
HZ会は開設以来、自社模試を貫いて実施し、その中で多くの受験データを構築してきましたし、R会にしても塾内模試と道コンなどの全道的な模試を並立実施する中で、データの蓄積をしてきました。
両塾とも、データ管理のハードに関しては、進学舎「北海道学力コンクール」の処理システムに比べてなんら遜色はないのです。
ただし、そのデータの活用方法は、HZ会とR会では差があります。講師研修がしっかりしているR会の方が、新人講師のレベルまでしっかりと伝わっているのです。
それは、比喩的なものではなく、道央圏以外のHZ会とR会の勢力差が物語っています。とはいえ、HZ会もデータはしっかりしていますから引き出そうとすればいつでも引き出すことは可能です。
大手塾の情報量は、今のところ最も優れたツールの1つであることは間違いありません。地域塾・個人塾は、道コンだけがよりどころである現状であることを残念ながら否定できませんし、ましてや所在地域以外の情報が薄いことも事実です。
その道コンも、R会の離脱によって札幌圏以外のデータの信頼性に対して疑問が生じています。私塾にとって、その点をカバーしない限り、大手塾以上の信頼を得ることは難しいのです。
もう一つの優位点、それはシステム化された教材群です。HZ会、S英予備校、N進学スクールは自社テキストを活用していますし、R会は業者テキストを採択しつつも自塾の指導システムに活用しやすいものを選んでいます。また、各種の補助プリントも充実しています。
それらのメリットは指導の標準化が容易であるということです。使う教材が決まっていれば、それらを核にした授業システムの構築は容易ですし、講師の指導レベルを一定以上の水準に保てるのです。
もちろん、向上心のある講師はそれらの活用だけにとどまらず、付加価値をつける指導力の構築や教材も自己開発しています。個人塾では、教材はまだしも、プリント類を自己開発する時点で、大手塾に一歩後れをとるケースも存在しています。そこを追いつかない限り、大手塾と正面切って戦うことは難しいのです。
「当たり、はずれがそれほど大きな差にならない。」
それが大手塾のよさとも言えます。私たち2人(藤井・安達)はそれを否定するつもりはまったくなく、そういった体制が全道に広くネットワークを築いた原動力であったと受け止めています。
ただ、そういったよい指導をもっと廉価でできないものなのでしょうか。反論をコメントを書き込んで頂いたアルバイト講師の方、保護者の方もその点だけは大手塾の問題点として認めていることは事実です。それは不可能なことではないでしょう!
次回は、その塾経費についてお話しします。
【おことわり】
第10章に関しても、コメント欄を設置する予定でしたが、(89)の内容が2ch化しつつある状況から、非設置にさせていただきます。罵倒合戦は私達も嫌いですし、読んでいて不快だという声もいただきましたのでやめます。
いつもどおり、ご意見のある皆様はメールでお願いいたします。
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