R会グループがSG会(HZ会)を非難するときのネタの1つに株式公開の話があります。要約すると、次のような論旨でHZ会を攻撃します。
「東証上場企業として気取っているが、生徒教育を糧としている企業が営利のために不特定の株主の利益を追求するような姿勢は、教育の道に反する。株主の利益のために教育に無関係な事業(スポーツクラブを指す)などに取り組むのはいかがなものか?」
まあ、教育産業は子供たちの未来を担うための社会貢献であるとR会グループ(株式非公開)は、いいたいわけですね。しかし、SG会の大株主を分析すると、約53%を創業者一族及び社員持ち株会が占めていますので、他の株主の利益のために企業が迷走するというR会グループの非難は「?」と言っていいでしょう。
確かに、近年のHZ会の戦略は営利確保のために他ライバル塾の模倣をし続けてきたと言われても仕方ない部分はあります。
●2003年度の個別指導部門立ち上げ→R会の個別指導「円周率」への対抗策
●2006年度以降の教室のスクラップ&ビルド→S英の教室への対抗策
などは、どう贔屓目に見ても模倣と言わざる負えないでしょう。しかし、高校生指導に関しては話が違います。後追いなのはR会のほうなのです。
前回書いたように、道内大手の2塾は、そろって80年代中盤に高校生部門を開設しています。これは当時のHZ会が抱えていた危機意識が企業としての行動に現れたものと私は分析しています。その理由は、次の通りです。
- 80年代中盤は、HZ会の北海道内の本部展開が終了した時期で、各都市の進学校における合格者占有率もR会を凌駕していた。
- 来るべき少子化時代に対応するには、占有率の高さを生かしての高校生市場への進出は必然であった。中学卒業とともに塾を辞する中3生を継続生として取り込む方が、生徒募集活動としても効果的であるからである。
当時のR会はというと、北海道内の本部展開を本格的に始めたばかりですから、中学生メインの教室設定をするのが手いっぱいで、とても高校生指導を考える余裕があったとは思えません。それにもかかわらず、高校生部門を開設したのはR会の(今となってはつまらない)意地とHZ会への対抗策以外、理由はないでしょう。
しかし、どちらの塾も中学生指導で得たノウハウを高校生指導に生かそうとしたところに、問題がありました。そのため、20年にも及ぶ迷走がスタートしてしまいます。