一口に講師研修といいましても、何を研修するのかわからない表現ですね。北海道の大手塾では多くの場合、クラス授業に立つための授業研修のことを講師研修と称しています。大手3塾では、その取り組みがかなり違います。
(1)S英…講師全てが社員なので、入社時から授業に立つまでの間、指導教科の板書事項、授業展開を資料として渡し、授業練習(模擬授業)を繰り返してから実戦投入となる。同一教科を担当する講師は、定期的に集まり、授業内容の研究会を行っているとのこと。(これは面接を受けた知人からの情報です。真偽は残念ながら確認していません)
(2)HZ会…社員講師に関しては、はっきりしないが個人の技量任せらしい。一応、板書事項をまとめた基本資料は存在する。アルバイト講師の指導は、社員が行わずに先輩のアルバイト講師が指導要点集を作成し、それをもとにアルバイト学生が集う中で研修が実施される。社員講師の主業務は、教室の生徒確保のマネージメントという位置づけらしく、講師指導はあまりタッチしない。
(3)R会…札幌圏のSセミナーと地方のR会では方法が異なる。Sセミナーでは各本部単位で教科の責任者がアルバイト講師が配属となってから、授業に投入されるまでの期間、模擬授業を繰り返し、合格点が出た段階で現場に立たせる。その後も生徒アンケートの評判などを分析してアドバイスをしていく。授業後は報告を各講師に義務付けている。板書事項は統一したものが使われている。
R会は、Sセミナーと異なり、統一した板書事項が存在しない。模擬授業は実施しているようだが、指示の仕方は各地域(というより各地域の教科責任者個人)に任されている。授業後の報告も各地域で異なる。よく言えば、地域の実情に合わせていて、悪く言えば会社としての統一性はない。かつては年に1回の社員講師による研修会が開催されていたようだが、現在は実施していない様子。
このように、取り組みがかなり違いますので、授業の質という部分でも差が生じてくるわけです。ご父母の評判ですと、札幌圏は「S英>Sセミナー≒HZ会」、地方は「S英>R会>HZ会」というのが総合評価といったところでしょうか。
しかし、全講師が社員であるS英以外の北海道の2塾では、評判の良いアルバイト講師が社員として採用されるケースがあるので、研修体制の割に評判をとっています。人事考課ができたアルバイト学生を登用するほうが手間がはぶけるのでしょう。
どちらの塾とは言いませんが、優秀なアルバイト学生を100万単位の契約金を支払って採用したケースもあったとのことです。汗を流して講師を成長させるより、金で片付けたほうが楽ということなのでしょうね。
つまり、情報が少ないS英以外は、「教室の評判=講師個人の評判」であって、塾のシステムや教材が高評価というわけでなく、その講師の取り組みが塾の評判なわけです。ある塾のA教室は、好評だがB教室は不評ということが頻繁に起こるわけです。
私は、最も重要な研修がまったく取り組み不足であることに憤りを感じています。授業や指導法など極論を言えばDVDやBDでモデルケースを作成し、それを受講する生徒に見させれば事足りる話です。
それなのに、直接に指導する教室タイプがすたれないのは、人と人との心のふれあいで授業が成立していることに他ならないわけです。その人と人との心のふれあいは、どのように指導しているのでしょうか?DVDの指導をメインに考え始めた北海道の塾にそれを求めるのは、無理なのかもしれません。