前回で、教材(テキスト・プリント類)に対する状況がご理解できたと思いますので、今回は現場指導についてのお話をさせていただきます。
どんなに校舎がきれいでも、どんなに授業システムが精錬されていても、成績が上がらない塾にはどの親御さん方も大切なわが子を通わせたいとはおもいませんよね。
そうです、塾選びの最大のポイントは、形のある指導システムではなく『わかりやすく、成績を上げてくれる先生』がその塾にいるかどうかが重要なのです。また、授業環境が勉強しやすいかどうかも重要です。
「先生はわかりやすい。けど、教室はうるさい。」では、生徒本人のみならず、親御さんも嫌気がさすでしょう。教科指導力や生徒指導力は、はっきりいって講師個人個人の人間性と努力によって培われていくものです。しかし、新米の講師が突然授業をしてよい評価を得るということは、どんなにその個人が優れていてもあり得ないことです。
そこで大切になるのは、講師研修という名の指導システムなのです。大手塾の講師育成システムは、緻密に見えて、結構ザルなところもあるので困りものです。
講師研修のお話をする前に、大手塾の講師編成についてちょっとご説明します。第2回の内容にもありましたが、講師には常勤講師(社員および契約社員)と非常勤講師(アルバイト学生や社会人フリーター)の2種類があり、道内の大手塾ではその比率がかなり異なります。
①常勤講師のみで構成される塾
→静岡から進出したS英の小・中学部がこれにあたります。この塾は採用条件が厳しく、入社時の教科能力テストの基準点がかなり高いそうです。また、別項目で記載しますが、大学中途退学者は他塾のように入社することはできません。システム上アルバイトがいないので、新入時にハードルを高くして、講師の質を保っています。教科指導以外のさまざまな点から考えて、この形態が塾に通わせる親御さんの立場としては理想的です。
②常勤講師が多く、稼働授業の3割未満が非常勤講師で構成される塾
→R会グループは、これに属します。それぞれの地区に1教科あたり2~5人程度の社員を配置し、2~10人程度の非常勤講師を抱えています。非常勤のほとんどの週当たり授業時間が、社員の3分の1を超えない程度のようです。ただし、教室ごと、またはその教室の各クラス単位でみた場合、社員の講師は1~2名という場合もあります。
ただし、個別指導部門はその限りでなく、各教室には責任者のみが社員という場合がほとんどのようです。
③常勤講師より圧倒的に非常勤講師が多い塾
→クラス指導塾ではHZ会、NSスクール、Eゼミナールなどが当てはまります。また、個別指導を主にしている塾のほとんどもアルバイト比率が高くなっています。悲しいことに、非常勤講師が多い塾が北海道の大多数を占めています。この内容に異を唱える方もいらっしゃると思いますが、HPや求人雑誌、ハーローワーク、新聞広告でアルバイトの募集のお知らせがあったところばかりですから、どんな塾がアルバイトを募集しているかは、それらでご確認ください。
クラス指導の塾の場合、1クラスに1名の社員しかいないとお考えになって間違いないでしょう。場合によっては、すべてアルバイトの非常勤講師ということもあります。ただし、Eゼミナールあたりは1社員の担当教科は2~3教科ありますので、5教科を2名の社員ですべてカバーするケースもあるようです。
さて、講師が社員が主であろうとアルバイトが主であろうと、講師としてのスキルは研修を通して各個人に注入しなくてはいけません。そのやり方は、次回お話します。
※現在のメインブログ『北海道の塾考察』では、おもにクラス指導塾のことに関して記述させていただいています。個別指導塾、家庭教師に関しては、後日別項目を立ち上げますので、それまでお待ちください。