お子さんを北海道の大手塾に複数通わせた経験のある親御さんは、それほどいないと思いますので、北海道の塾のテキスト比較をすることはなかなか難しいですね。私の知っている範囲で表にしましたので、参考にしてください。
※表中の「差し替え」は市販テキストに、自塾のブランドに見せるための表紙を付けていることを表します。「流用」は業者プリントや中学校テストの過去問題を使うことを表します。
表だけをみると、R会グループ以外は自作率が高いことがわかりますね。HZ会は組織の中に教材作成のみを行う専任スタッフがいて、そのスタッフが指導部門とは独立して教材を作る体制を20年以上前に確立したので、他の道内大手塾と異なり、独自性を打ち出すことにある程度成功しています。静岡本社のS英も出版部門が独立しています。NSスクールは札幌圏のみに等しい展開、つまり他の大手よりも規模が小さいため、テキスト自作といっても、学習ノートやプリントの製本版レベル、他塾ほど手が回らないのはしかたないでしょう。
さて、大問題なのはR会グループです。R会はその企業体の中に印刷部門があり、歴史的にもHZ会と遜色がないわけですから、すべてのテキストを自作していてもよいはずです。そのことを知人に問いただすと、次の回答があり、ハッキリ言いまして愕然としました。
①テキストやプリント作成を行うのは現場スタッフである。
→R会グループには各教科を統括する責任者がいる。彼らは教科指導に関してはほぼ権限がなく、教材作成の分担のみを行っている。おもにその責任者が教材作成をするが他の社員に近い授業時間(3割減程度)があるため、手元の作業時間はあまりない。HZ会的にする改革案を上申してもあまり取り上げられない。なお、現場の教科担当者はすべて各地域責任者(いわゆる支店長的塾長)に権限があり、教科を統括する責任者は指示一つまともにできないとのこと。
②業者との関係を保っているので講習テキストは自作できる。
→講習テキストのみ自作なのは20年ほど前に、ある社員があまりにも指導に即さない業者テキストに業を煮やし、その人物が自作したことから前述の教科を統括する責任者が任命され、軌道に乗ったとのこと。ただし、内容的にはオリジナル性は低く、市販品の合成に近い。そのため、著作権問題が生じないように、普段のテキストは業者から購入したものを使用しなくてはいけないらしい。
いや~、これが全て事実なら、情けないの一言ですね。あれだけ大きな組織になったのに、最も足場を固める部分が豆腐のように脆弱としか思えません。
ただ、HZ会のテキストもそれほどテイストが高いとは言えないので、困りものです。市販品を見る目が肥えている人なら「これは、あれのパクリかな?」と感じるページもあったりします。知人の話だと、HZ会は著作権がらみで訴訟直前で和解したこともあったそうです(事実かどうか未確認なのでこれ以上は書けません)。まあR会よりはましといったところでしょう。
残念ながらこれが北海道の大手塾の現状です。それに比べて、埼玉に本社のある「栄光グループ」はさすがに全国1の規模の塾だけにテキストは完全オリジナル、R会も採択したくらいです。なんせ出版部門は会社法人化されてますからね。「栄光グループ」ほどでなくても、自社テキストを市販できるだけのノウハウを道内大手塾が築けないですかね。
※オリジナルか市販流用かは、テキストの裏表紙をめくると一発です。そこに「このテキストの内容の疑問点は担当の先生に聞いてください」という内容があれば、市販品の表紙を差し替えただけのものとわかります。
