私が家庭教師をしている生徒さんに、立命館慶祥中高3年の方がおり、実情をお子さん・親御さんにお伺いしたところ、次のお話をいただきました。
- 受験時の合格基準は高く、小学校のクラス順位1~2位が目安とのこと。
- 私立中学ということで、きめ細かい対応を期待していたが、実際は公立中学並みかそれ以下にしか感じられない。
- 数学・英語では学力別にクラスが編成されている。
- 教科担当の先生には契約社員もいて、高度な授業に対応できていない教科もある。学力をつけさせられない先生はすぐ解雇される。
- 学習内容が体系化されていないケースがある。(1)
- 総合学習の時間では、立命館大学のPRばかりをしている。
- 高等部から入学した生徒において、上位層は道内地方出身者が独占する。
- 立命館大学および系列のアジア太平洋大学への進学者が学年の半数近くにのぼる。
- 中等部で退学して公立高校を受験しようとしても、内申点が同学力の公立生よりも低く算出され、かなり不利になるため継続するしかない。
※(1)数学の教科書は、他の中高一貫校同様に数研出版『体系数学』を採択しているが、Ⅲを指導する前にⅣを先に指導した。その結果、三角関数の単元において、3次式の展開・因数分解、2次関数を履修していないことによる弊害が生じていた。
これらの点から類推すると、慶祥高校の姿勢としては、系列大学の経営安定のため、多くの内部推薦者を輩出することが重要であって、他の大学をできるだけ志望しないようにするプロパガンダがなされているのでは?と感じます。
そういえば、上記表の他の5高校(公立は当然として)は系列大学がないところばかりです。『大学合格実績≒学校法人の評価』となるのであれば、いかに有名大学への合格者を輩出するかが学校法人の存続にかかわってきます。慶祥高校の姿勢には、それが大きく関係しないということなのでしょう。
もちろん、慶祥中高へ子息を入学させる親御さん方は、最初から立命館大学への進学など望んではいない方がほとんどです。学力レベルの高い私学だから、有名他大学へのステップとして入学させるというのが本音でしょう。
そういった学校の姿勢は、札幌圏では口コミでかなり広がっていて、他のHPなどにも記載されていたのを見たことがあります。しかし、北海道内の他の地域では、そういった現状を知らずに、地域の進学校では不満ゆえに慶祥高校へと進学(公立との併願の場合、慶祥を選ばせる)させるケースが多々あります。
それゆえ、上位層が地方出身者で固まるのです。もちろん、地方出身者の中にも立命館大学へ進学する生徒は多数います。それは親御さんの本意ではなかったことであろうと思われます。
それでも札幌圏以外では、立命館慶祥高校信仰は強いものがあります。1995年開学のいわば新規参入校が、開学当初から進学校の地位を固めたのは何故なのでしょう。実は、そこにかかわってきたのが北海道内の大手塾なのです。
知人から聞いた話では、開学から3~4年の間、慶祥高校は『指定塾推薦』という制度を設定して、中学校推薦だけでなく、大手塾の上位クラスに所属する生徒の推薦入学も受け付けていたそうです。その知人が担当していた生徒の1人が支店担当者の斡旋で合格できたと、彼は話していました。
無論、推薦以外でも受験者を増やすべく大手塾に交渉したことは想像できます。確かに、その当時の大手塾の進学説明会には、必ずと言っていいほど高校の関係者が招かれていました。
そういった経緯なら、大手塾が生徒・ご父母に慶祥高校を推すのも当然でないでしょうか。いわば、「大手塾の広告戦略の延長線上にその高校があった。」ということになりませんか。
つまり、大手塾は、慶祥高校をうまく利用して自塾の合格実績のアピールに成功し、高校側は生徒募集に成功したわけです。その開学初期のイメージ戦略の成功は、高校イメージの定着へとつながり、地方での信仰が継続していると私は考えます。
そういった大手塾の姿勢が、各地域の親御さんへ様々な影響を与えていきます。そして、地域の学校教育にも影響は波及していったと……。