今回から、新章に入ります。この章で考えたいのは、北海道の大手塾が北海道の教育現場に何を寄与してきたかということです。私学を含めた学校教育の抱える問題点とともにお話していきます。
私立高校入試もA・B日程とも終了し、早い高校では合格者の発表も始まっています。昔と違って、新聞に合格者名が掲載されなくなったのには一抹の寂しさも感じますが、個人情報として氏名が掲載されることによる二次的な問題がおきないだけ、ましかなと思う昨今です(二次的な問題に関しては、塾選び・家庭教師選びポイント『これは塾・予備校じゃない!』参照)。
さて、今月末の各塾のチラシ広告にご注目なさってください。「速報!!難関私立××高校に当塾から▲▲名合格!!」という文言が、あたかもルーチンワークのように繰り返されるはずです。ついでに言うと、1ヶ月後には公立高校の合格者数が塾に通っている生徒の氏名入りで発表するチラシ広告が氾濫するはずです。
まあ、高校合格実績数こそ塾の命と考える、進学塾のふりをした補習系塾である北海道の大手塾にとっては、大切な一大行事といったところでしょうか。
ところで、掲載される私立高校というと「函館ラ・サール」「函館白百合LB」「函館遺愛特進」の函館勢と「立命館慶祥」の4校に偏ります。まあ、一部塾では「北海特進」なども掲載しますが、問題は発表に値する学校かどうかということです。
高校の実力=有名大学への進学実績とすれば、それを検討してから論じたほうがよいですね。まず、下記の表をご覧になってください。これは、北海道内有名校の合格実績が比較的よかった平成18年度の合格実績を比較したものです。
※高校によって、現役生・浪人生を合算で発表するところもあるので、比較しやすいように現浪合算にしています。また、各学校ごとに生徒数も異なりますので、浪人生までを含めた占有指数(学年の何%がその大学に合格したかを示すとお考えください)が学校の実力を示すようにしています。
この表でお分かりになると思いますが、北海道内の高校の北大合格実績は札幌南北の公立トップ校が群を抜いており、中高一貫教育で成果を上げている北嶺中高が東大・京大などの難関大学に強い(北大志望より中央志向が顕著)ことが見受けられます。
北海道の大手塾がチラシ広告ターゲットにする函館ラ・サール高校は、20年ほど前の実績と比べるとかなり衰退していますし、立命館慶祥高校に至っては、大手塾のチラシ広告で取り上げられない札幌光星高校を下回る実績です。
実際、札幌圏における立命館慶祥高校の位置づけは、札幌東西南北等の上位高の滑り止めにすぎないと考えていらっしゃる方が大多数です。その立命館慶祥高校がなぜ、北海道の塾の広告塔となっているのか、疑問を感じないでしょうか?そもそもどんな高校なのでしょうか?
