これをお読みの方々にまず申し上げます。“まともな塾・予備校は、電話セールスなどしません!!”。というのは先日、家庭教師先の生徒の友人が、電話セールスの予備校から来た指導員と称する人物と会い、4時間も粘られ根負けして、100万円以上のローンを組む契約をさせられた事件があったからです。その指導員が帰ったあと、クーリングオフをして事なきを得たようですが、もしそのまま契約していたらどうなっていたことでしょう?このセールス会社の手口をよく理解して、電話の段階で断ることをお勧めします。
いったいどんな手口なのか。実は、私の家庭教師仲間の1人がかつて、その会社に数か月勤めていました。内情を聞くと、実に腹立たしく憤りを感じましたので。会社名を秘匿せず聞いた限りの詳細をこの場で記載します。
- 会社名:(株)日本プロデュースセンター(略称JPC)
- 会社の目的:高価な高校3年分のテキスト教材の訪問販売
- 電話での名乗り:「DC大学入試指導センター」または「育英進学ゼミナール」→札幌市内には育英進学ゼミナールは存在しません!また、DC大学入試指導センターは、JPCが販売した教材を補完する程度の授業をする疑似予備校といえる組織です。
◎電話のかかってくるご家庭の特徴:該当学年のお子さんが生まれて以来、住所または電話番号が変わっていない方。または、さまざまな懸賞等に応募した経験のある方。
→この個人情報の管理にうるさい時代に、どこから情報が漏れたんだ!!と疑問を持つ方が多いと思います。こういった業種の会社は、名簿会社から1件20~500円程度で名簿を買うのです。その名簿をもとに社員が偽名を使ってアポイントを取るのです。考えてみれば、名簿管理がうるさく叫ばれるようになったのは最近5年くらいのことです。それ以前は、区役所でも商用目的以外であれば住民情報を買うことができたのです。また、懸賞関係の情報には、学年や年齢が記載されていますので、精度が高く利用しやすいようです。高校の合格発表で、合格者氏名が新聞発表されていたころは、そのデータ精査に大いに役立っていたそうです。ちなみに、この会社では名簿の情報源を「模擬試験のデータから知りました」と説明しますが、大嘘です!
◎指導員とは:JPCの営業社員のことです。彼らのほとんどは高卒以下の低学歴で、大学教育とは縁のない集団です。知人が勤めていた当時の札幌支店長は、中卒で少年院にいった経歴のある人物だったそうですから、他の社員もたかが知れています。しかし、それでは困るので、学歴を詐称して各ご家庭を訪問するわけです。また、電話で初めにコンタクトを取るのは実は訪問する営業社員で、偽名を使い別人になり替わって「優秀な指導員をお伺いさせますので…。」などど言って、ぬけぬけと商売しに向かいます。
◎その手口:営業マニュアルが存在します!
- 訪問した営業員は、信頼できる会社であることをアピールするために、誇張した会社情報を家庭に伝える(現役合格率90%などど大法螺をいう)。その時に、特別コースなので人数制限のあることを強調する。
- 浪人することは大変なことと話し、他の塾・家庭教師・予備校の欠点を言いまくって情報操作する。特に、予備校の費用はかなり高くいい、自分たちの商品は安いものだと思わせる。
- 簡単な英語のテストをして、「コースに推薦するから」といって勧誘する。
- うその電話を支店にかけて、いかにもコースに入れるように交渉したかのように見せる。
- 保留になった場合や、訪問する前に契約の可能性の高い家庭には、他予備校(代々木・駿台・河合塾・東進・秀英などを騙る)の電話セールスを装い、大学入試指導センターの宣伝をする。※無論、これらの予備校は一切電話セールスなどしない。この電話を会社内部では「雷」と称している。
◎契約において:ジャックスやアプラスのローン用紙が登場!その時点で、怪しいと思ってください。その用紙には、しっかりとテキストに料金がかかることが明記されています。また、入会金が7の倍数単位で請求されますが、これは入会金ではありません!入会金と称して入金した費用は、1授業3500円の個別指導の代金です(最大100コマ、したがって入会金の上限は35万円)。この入会金の領収書は正規のものではなく、社員は契約後にローン用紙から印鑑を油紙に転写して、正規の個別指導契約書を偽造します。
なお、以下の事件で話題になったアンビシャスも一括契約を結びますが、こちらも教材販売が主たる目的であったと考えて差し支えありません。
“学習塾アンビシャス突然閉鎖 授業料返還は厳しい”
全国で大学進学予備校や学習塾の「アンビシャス」を経営する、グリーン・フィールド(東京)が全国16教室を突然閉鎖、破産手続きを進めていることが27日、分かった。代理人の弁護士によると、既に100万円以上の授業料を支払った受講生もいるというが、受講生は6月末で解約、授業料の全額返済は難しいとみられるという。25日付で受講生に郵送された通知によると、同社は「中途解約の増加等を原因とする売り上げ低迷により経営が急激に悪化し、多額の債務を抱えた」として、破産手続きを進めていくとしている。同社は1981年に設立。高校生に向けた学習塾16校が北海道、東京、千葉、長野、愛知、石川、大阪、広島で展開している。
出典:『教育情報サイトeduon!』2007年06月27日
◎セールス電話への対応法
- ナンバーズディスプレイ対応電話では、着信拒否設定をすることがお勧めです。このJPCの場合、HPから各事業所を調べて、メインの電話番号を検索します。札幌の場合、221-953▲という番号で、下一ケタ1と2がまともな番号、3~5は発信専用になっています。この5つの電話番号を入力すると、ブロックできます。
- 名簿から削除させて、もうかけさせないようにするには、ちょっと乱暴ですが「うちの子は3年前に死んでいます」とか「うちの子は障害児です」などど、商売できない事由を告げて(嘘をつく)、削除させるとよいです。
なお、この会社の販売しているテキストは、1セット50万円以上する代物ですが、旧課程内容のまま改訂されていないそうですので、内容的にも使い物にはなりません。
他、家庭教師などの電話セールスも、基本的には教材販売が目的と考えていたほうが良いですよ。いずれにしても、まともな予備校や塾、家庭教師は電話セールスをしないと認識することが大切です。では皆さん、ご注意ください。
